『5大栄養素』のうちの一つ『ミネラル(無機質)』についてお勉強しましょう
ミネラル(無機質)ってどういうものかな?
ミネラル(無機質)とは?
ミネラル(mineral)とは、「鉱物」や「鉱石」「無機物」といった自然界にもとからあるものや、複数の成分が混合していないものを意味する英語表現。
とりわけ、栄養素としての鉱物質を示す場合が多い表現です。
ミネラルのことを「無機質」または「灰分」とも言います。
ミネラルの特徴
生体を構成する主要な4元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外のものの総称です。
ミネラルは体内で合成できないため食物として摂る必要があります。
ミネラルにはビタミンと同じく「体の調子を整える」働きがありますが、ビタミンと異なる点として、
『無機質であること』
『体の構成成分になること』
という特徴があります。
「日本人の食事摂取基準(2020版)」では、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、リン(P)を多量ミネラル、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、ヨウ素(I)、セレン(Se)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)を微量ミネラルとして、基準を設定しています。
ミネラルの種類と役割
1日の推奨量や目安量が約100mg以上のミネラルを「多量ミネラル」、100mg未満のものを「微量ミネラル」といいます。
各種ミネラルの説明は🔽をクリックしてご覧ください。
多量ミネラル
多量ミネラル
1日の推奨量や目安量が約100mg以上のミネラルです。
いくつかピックアップしてみましょう。
ナトリウム(Na)
人体に必要なミネラルの一種で、主に食塩(塩化ナトリウム)の形で摂取されています。
成人の体内では、ほとんどが細胞の外の体液(細胞外液)に含まれています。細胞外液の浸透圧を調節して、細胞外液量を保つなどの役割を持っています。
通常、健康な人では欠乏することはありません。摂りすぎるとむくみや口の渇きのほか、高血圧・胃がん・食道がんのリスクを高めることが報告されています。
近年における日本人の成人1人1日当たりの摂取量は、食塩相当量として男性11g程度、女性9g程度であり、以前に比べ減少しています。しかし、世界的にみると、なお、高いレベルにあります。
本来必要な1日当たりの摂取量は多くても2g程度ですが、塩味の好みは習慣的なもので個人差も大きく、つい摂りすぎてしまいがちです。
カリウムを多く含む野菜や果物を一緒に摂ることで、ナトリウムの排泄を促進することができます。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、摂取量の減少を目指すものと位置づけられており、目標量(食塩相当量として)は、成人1人1日当たり男性7.5g未満、女性では6.5g未満と設定されています。
なお、高血圧及び慢性腎臓病(CKD)の重症化予防のための食塩相当量の量は、男女とも6.0g/日未満とされています。
引用元:「厚生労働省e-ヘルスネット」
執筆者 大阪公立大学大学院 生活科学研究所 食栄養学分野 由田 克士教授(最終更新日:2021年5月10日)
日本人の食生活ではナトリウム摂取量が多くなり、生活習慣病が問題になっています。
ご自分の食生活にも当てはめて、過剰摂取と思われる場合は工夫が必要です。
薄味に慣れることや、塩分を控えるために、スパイスや柑橘類に置き換えて使ってみることもおすすめです。
こんな食べ物たち、塩分に要注意!
まりあんのおすすめ😉『塩こうじ』
我が家では、塩の代わりに『塩こうじ』をよく使います。
塩こうじはビタミン類が多く含まれ、腸内環境も整えてくれます。
また、お肉やお魚を塩こうじで漬け込むと、素材がやわらかくなり、うま味も増して
そのまま焼いて食べると、塩味の中にも甘味があっておいしく食べられます。
体にも良い上に簡単でおいしい!
ぜひお試しください😀
食塩より塩分は少ないですが、使い過ぎにはもちろん注意ですよ。
私が愛用している塩こうじはこちらです。
過剰摂取の防止のためにも、ナトリウムを排出する作用がある「カリウム」の摂取が重要です。
次のカリウムの項目を見合わせながら食生活の参考にしてくださいね。
カリウム(K)
ナトリウムと共に、細胞の浸透圧を維持します。
ナトリウムを排出する作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節する上で重要です。
心臓機能の調整や筋肉の動きを良くする働きがあります。
また、腎臓の老廃物の尿中への排泄を促すため、血圧を下げる効果があります。
腎臓機能が低下しておらず、カリウムのサプリメント服用などがなければ、過剰摂取になることはないでしょう。
しかし、腎臓機能が低下している場合はカリウムがうまく排泄されずに、高カリウム血症になる可能性がありますので注意が必要です。
カリウムは水溶性のため、煮る・ゆでるなどで溶け出します。
よって、新鮮な野菜や果物を生で摂取すれば、効率よく摂り入れることが出来るでしょう。
カルシウム(Ca)
成人(体重50kg)の体内に約1kg含まれていて、各種ミネラルの中で最も多く存在します。
そのほとんどがリン酸カルシウムとして骨および歯のエナメル質に含まれます。
カルシウムは日本人に不足しやすい栄養素のため、積極的な摂取を心掛けましょう。
吸収率が高くないミネラルですので、ビタミンDを含む食品との食べ合わせで、効率良く摂り入れてみてください。
また、食品添加物としてリンが多く用いられることで過剰摂取になり、カルシウムの吸収が悪くなります。
日常、加工食品を多く食べる人は、ミネラルバランスに気を付けるようにしましょう。
カルシウムが含まれる植物性食品は、カルシウムの吸収を阻害するもの(ほうれん草に多いシュウ酸・豆、穀物に多いフィチン酸・食物繊維)も含まれ、吸収率があまり良くないため、牛乳や乳製品などの動物性食品が最適です。
牛乳・乳製品を中心にカルシウムを多く含む食材をバランス良く摂っていきましょう。
主な欠乏症
神経過敏・筋肉の痙攣・骨粗しょう症
微量ミネラル
微量ミネラル
1日の推奨量や目安量が100mg未満のミネラルです。
いくつかピックアップしてみましょう。
鉄(Fe)
食品中に含まれる鉄分は、ヘム鉄と非ヘム鉄とに分けられます。
たんぱく質と結合しているヘム鉄は肉や魚などの動物性食品に多く含まれています。
ヘム鉄以外の無機鉄を非ヘム鉄と言い、こちらは植物性食品に多く含まれています。
鉄も日本人が不足しやすい栄養素です。
全体的に、鉄は吸収率が低いミネラルですが、鉄の中でも吸収の良いヘム鉄は、レバー、魚介類などに多く含まれます。
非ヘム鉄はのりなどの海藻類などに多く含まれ、ヘム鉄と一緒に摂取することで非ヘム鉄の吸収も良くなります。
血液中に含まれるヘモグロビンは、鉄(ヘム)とたんぱく質(グロビン)が結合して出来ています。
そのためたんぱく質も摂取する必要があり、赤血球の合成に必要なビタミンB12や葉酸も十分に摂取しましょう。
ビタミンCも鉄の吸収を高めます。
鉄分を含む食事の際には、これら栄養素の豊富な食材もぜひ加えてみてください。
主な欠乏症
鉄欠乏性貧血・集中力や思考力の低下・肩、首筋の凝り
亜鉛 (Zn)
味覚・嗅覚を正常に保つ役割があります。
また、ビタミンCとともにコラーゲンを合成し、性能力を維持する働きがあります。
植物性食品に含まれる成分や、食品添加物が亜鉛の吸収を阻害する場合がありますので、亜鉛不足とならないように、日常の食事のバランスを偏りがないように取っていくことが望ましいでしょう。
近年若い世代での、食生活の乱れによる亜鉛欠乏により、味覚障害を訴える人が増えているそうです。
そのほか、アルコールの摂取により、亜鉛の排出量が増加します。
心当たりがある人は、亜鉛を含む食品を積極的に摂っていくことをおすすめします。
主な欠乏症
味覚障害・生殖機能の低下・皮膚炎・脱毛・免疫力低下
『5大栄養素』のまとめ
『5大栄養素』と題して、8回に渡りお送りしました。
大きく5つに分けられる食品群は、それぞれの役割を持ちながら、また他の食品を補助したりパワーアップさせる役割も持っています。
私たちにとっての栄養素の役割はまだ未知数であり、また、私たちにどのくらい必要なのかは、性別や年齢や体格、体質によっても違います。
自分の体調の良し悪しを見極めながら、栄養素の過不足を考えてみましょう。
日常生活では、適度な運動、規則正しい生活、精神の安定も栄養素を上手に体の中に摂り入れるための大切な要因です。
健康で楽しく、ポジティブな毎日を送るためにも、これらを意識して生活を送っていきましょう。
食べ物って、いろんな栄養素が助け合って、ボクらの健康のために働いてくれているんだね
好き嫌いなく、なんでもおいしく食べられることが一番!
みんな、健康で強い体でいようね!
なお、栄養素に関する記事は、新たな情報を得つつ修正や追記をしていく予定です。
みなさんのお役に立てる、わかりやすく親しみやすい記事を目指していますので、時折見直しに来ていただければ幸いです。
次回からは『食』に関するものをあらゆる方向からピックアップ
次回からは、私、まりあんが選ぶ『食』に関するもの(こと)を、一つずつピックアップしてお届けする予定です。
(和菓子情報🍡も時折お届け予定です😜)
ボクもまた登場するから忘れないでねー!
最後までお読みいただきありがとうございました😊🍀
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