『5大栄養素』のうちの一つ『たんぱく質』についてお勉強しましょう
やっと、ボクが大好きなお魚のお勉強の回だ!🐟
今やプロテインと言えば、「粉末」を筆頭に「ドリンク」「ゼリー」「錠剤」「バー」などの商品が思い浮かぶ方も多いでしょう。
プロテインとはご存じの通り『たんぱく質』のこと。
今回は、本来の栄養素としての『たんぱく質』の役割と機能について学んでみましょう。
プロテインとは?
たんぱく質のことを英語でプロテイン(Protein)といいます。
ギリシャ語のプロティオスが語源であり、プロティオスは「一番大切なもの」という意味があります。
たんぱく質の特徴
たんぱく質は、体を構成している細胞の主成分です。
筋肉、骨格、血液、毛髪、皮膚、爪、ホルモンなどを構成する大切な物質です。
たんぱく質が不足すると、貧血を起こしたり、免疫機能が低下して抵抗力が弱くなり、さまざまな病気にかかりやすくなります。また、筋力低下にもつながります。
成長期では、十分な成長(体を作りあげることや脳の発達)に大きな影響を及ぼす可能性もあります。
たんぱく質のエネルギーは糖質や脂質の摂取量が足りない時使われる、いざという時のエネルギー源(1g当たり4kcal)ですので、エネルギー補給を第一の目的とした栄養素ではありません。
たんぱく質を構成するアミノ酸の種類
たんぱく質は20種類のアミノ酸で構成されています。
その組み合わせで、人に必要なたんぱく質が約10万種類作られています。
9種類の必須アミノ酸
たんぱく質を構成するアミノ酸の中には、体内で合成出来ないため、直接食物から摂らなければならないものがあります。
それが9種類の必須アミノ酸。残りの11種類は必要に応じて体内で合成されます。
【必須アミノ酸】
🔸バリン たんぱく質の合成
🔸ロイシン 筋肉のたんぱく質の合成を促す、肝機能を高める
🔸イソロイシン 筋肉や神経機能を強化
🔸スレオニン 新陳代謝の促進
🔸メチオニン 解毒作用、抗腫瘍作用、抑うつ症状を改善
🔸リジン 組織の修復に必要,抗体などの材料にもなる
🔸フェニルアラニン 鎮痛作用、抗うつ効果、うつ症状の改善
🔸トリプトファン 鎮痛・催眠効果、精神安定、免疫力を高める
🔸ヒスチジン(成人前) 子どもの成長に必須、疲労感の軽減、集中力・判断力の機能発揮に役立つ
たんぱく質は動物性と植物性に分けられます
動物性たんぱく質
肉類、魚類、卵、牛乳・乳製品
植物性たんぱく質
豆類や大豆の加工品(豆腐や納豆など)
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の食べ合わせが大切
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質では、アミノ酸の組成が異なるため、両方の食品を食べ合わせることによって、不足するアミノ酸を補うことが出来ます。
また、動物性たんぱく質は必須アミノ酸をバランスよく含み、植物性に比べて必須アミノ酸の含有量も多いです。
えっ?お魚だけ食べていればいいんじゃないんだね…
たんぱく質も他の栄養素と同じようにバランス良く食べることが大切よ
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質のこんな組み合わせメニューはいかがですか?
たんぱく質の過剰摂取や摂取不足による健康不安、年齢を重ねたことによる筋肉低下の改善策については、『栄養素ってなに?④-②』👇としてお届けしていますので、あわせてご覧ください。
ではここからは、みなさんの食生活にも欠かせないでしょう、たまご(鶏卵)をピックアップして、その栄養素や理想的な食べる量、そして、ちまたのたまごに関するうわさ、などを改めて深掘りしてみましょう。
「完全栄養食品」としてのたまごの食べ方
たまごは、食物繊維とビタミンC以外の栄養素をすべて含んでおり、「アミノ酸スコア100」の優良食材であり、その栄養価の高さから「完全栄養食品」と呼ばれています。
「アミノ酸スコア」とは?
体内で合成することのできない9種類の必須アミノ酸が、体の必要量に対してどのくらい含まれているかを0~100の数値で表したもの
たまごは一日に何個までが理想?
かつては、「たまごはコレステロールが高いから一日一個までにしましょう!」と言われていた記憶がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それが、最近では「たまごは一日何個食べても大丈夫!たくさん食べましょう!」と変化している風潮にお気づきですか?
それは、厚生労働省の『日本人の食事摂取基準』での発表において、たまごの摂取量と冠動脈疾患や脳卒中の死亡率、糖尿病有病率との関連はなく、一日に2個以上摂取した群との死亡率を比べても有意な差は認められていない、また、食事からのコレステロール摂取が直接LDL(悪玉)コレステロール値を上げることにつながらないという理由が挙げられたからのようです。
卵黄に含まれるレシチンというリン脂質やオレイン酸という脂肪酸は、LDL(悪玉)コレステロール値を低下させるだけではなく、HLD(善玉)コレステロール値を増やしてくれる働きもあります。
しかし、たまごは動物性由来の飽和脂肪酸も多く含まれ、コレステロールを増やす作用がありますので、たくさん食べれば食べるほど飽和脂肪酸の摂取量が増えていき、血中コレステロールが増える可能性があります。
コレステロールは細胞膜や脂肪の消化吸収に必要な胆汁酸、ホルモン、ビタミンDの原料であり、身体に必要な成分です。
そのため、体内のコレステロールを一定に保つように肝臓が調整しています。
食べ物からのコレステロール吸収量が多い日は肝臓でのコレステロール合成量が少なくなり、逆に食べ物からのコレステロール吸収量が少ない日は肝臓でのコレステロール合成量が増えるようになっています。
私たちの身体の機能って素晴らしいですね!😂
体内でトータル的に調整されているコレステロールとは言え、特にすでに脂質異常症のかたは、たまごの摂りすぎにはやはり注意が必要であると思われますので、たまごの一日の摂取量は1個、多くても2個にとどめておきましょう。
なお、LDL(悪玉)コレステロールとHDL(善玉)コレステロール、脂肪酸などについての詳細な説明は、『脂質』の回の記事をご覧ください。
たまごと食物繊維やビタミンCの栄養素を合わせたこんなメニューがおススメですよ🐔
たまごの知っ得コラム🥚
たまごに関する4つの質問に答えてみましょう
みなさんにたまご王子からいくつか質問していきますよ!
普段たまごをどのように選んでいますか?またどのように食べていますか?
さあ、改めて思い出してみましょう。
【質問①】ボクの仲間には、殻の色で白玉たまごや赤玉たまご、またさくら色のたまごなどもあるけど、どのたまごが一番栄養素が豊富だと思いますか?
正解は・・・
何色のたまごであってもみんな同じ🐔
ボクのお母さんは赤いたまごがいいって言ってたけど、みんな同じなの?!
なぜ、たまごの殻の色に違いが出来るのでしょう?
それには、このような理由があるそうです。
🔸ニワトリの種類の違い(一般的には赤い羽根のニワトリは赤玉、白い羽根のニワトリは白玉を生むそうです)
🔸ニワトリの生活環境の違い
🔸ニワトリの年齢の違い
ちなみに、
【質問②】では、黄身の色は濃いほうが栄養素が豊富で、味もおいしいと思いますか?
正解は・・・
黄身の濃淡が違っても関係なし🐔
ボクはオレンジ色の黄身のたまごが大好き…だって味が濃いでしょ?
「黄身の黄色はトウモロコシに含まれるカロテノイド色素由来のもの」であり、多くの養鶏場では、色を濃くするためにパプリカやマリーゴールドなどをエサに与えています。
欧米では、トウモロコシよりも麦などを多く食べさせるため、日本のようなオレンジに近い黄色ではなく、レモン色に近いそうです。
エサ事情だけではなく、欧米ではあまり濃い色を好まない側面もあるようで、そうすると「日本人は濃い黄色の黄身が好み」ということになりそうですが、「栄養価が高い(高く見える)」といった思い込みもありそうですね。
ニッポンのネコも勘違いしてました・・・
【質問③】では、赤玉たまごのほうが値段が高いのはなぜでしょう?
スーパーなどに買い物に行くと、白玉たまごよりも赤玉たまごのほうが値段が高い傾向にありますよね。
それはなぜだと思いますか?
赤いたまごのほうがいい、ってお母さんが言ってたし
正解は・・・
赤いたまごを産むニワトリのほうが、白いたまごを産むニワトリよりも大食いであり、エサ代がかさむというのが理由の1つ🐔
だそうです。
ニワトリの世界にもエンゲル係数は存在するのですね・・・😲
【質問④】では、最後の質問ですよ。
生たまごとゆでたまご、どちらが日持ちするでしょうか?
正解は・・・
生たまごのほうが日持ちします🐔
生たまごに含まれているリゾチームという酵素に雑菌を分解する作用がありますが、ゆでたまごにすることにより、リゾチームが加熱処理により消えてしまいます。
生たまごは常温保存でも2週間程度の賞味期限があり長持ちしますが、ゆでたまごにすると3日以内と短くなってしまいます。
また、ひびが入ったゆでたまごも細菌が侵入しやすいため、さらに賞味期限は短くなり、半熟状態なら1日以内となります。
お弁当にゆでたまごを入れる時は固ゆでが安心です。
たまごをゆでてからは、冷蔵保存の上、早めの消費を心掛けましょう。
次回は、健康維持のためのたんぱく質摂取を考えてみます
今回は『たんぱく質』についてお勉強してみました。
たんぱく質も動物性、植物性とバランス良く摂り、そして他の食材との食べ合わせがまた大切だとわかりましたね。
お魚大好きだけど、お肉もお野菜も大豆製品もバランス良く食べて元気に大きくなろうっと!
次回は、健康維持のためのたんぱく質摂取をみなさんと考えていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました😊🍀
こちらもよろしかったらご覧ください😉
お気に入りをコレクションしています🎵